前回記事では教本「たのしい 2Dゲームの作り方 Unityではじめるゲーム開発入門」についての紹介をしました。
今回紹介する教本は「作って学べるUnity本格入門 Unity 2021 対応版」です。
ターゲット
この本のターゲットはUnity入門書を1冊終えて更なるステップアップを求めている人向けの内容になっています。
入門となってはいますがコーディング量も多く、Asset storeを使って開発を効率的に行う方法の紹介などある程度Unityを使った事が無いと内容についていく事が大変だと思いました。
章構成
この本は以下の章構成になっています。
- ゲーム開発をはじめよう
- Unityの開発環境を構築しよう
- C#の基本文法を学ぼう
- ゲーム企画の基本を学ぼう
- ゲームの舞台を作ってみよう
- キャラクターを作ってみよう
- 敵キャラクターを作って動きを付けよう
- ユーザーインタフェースを作ってみよう
- ゲームが楽しくなる効果を付けよう
- ゲームのチューニングを行おう
- プレイされるゲームにしていこう
- ビジュアルスクリプティングを体験しよう
- Unityでのトラブルシューティング
1~3章まではどの教本でも書かれているようにUnityやゲーム作りについての紹介とインストール方法が書かれています。
4~7章でゲームのメインシーンを作りながら学習するように書かれています。
8~10章ではゲームを仕上げる方法について書かれています。
11~13章はゲーム作りに付随する事が書かれています。
実際に作ってみた
実際にこの本を使ってプロジェクト作ってみたのですがうまくいかなかったところがあったので公開はやめておきます。(詳しくはまとめにて)
※プロジェクトの公開については以下の記事を参照ください。
4. ゲーム企画の基本を学ぼう
ゲームを企画するうえでの心得が書かれています。
ここでも書かれていますが上達の近道はとにかくたくさん作って公開する事だとしています。
実際にゲーム開発を行っている著者の言葉なので重みがありました。
5. ゲームの舞台を作ってみよう
Asset storeを活用して起伏のある地形を少ない工数で作る方法について書かれています。
地形の上げ下げ、木や草の配置、水や風の演出、空の追加をこの章だけで完結させています。
6. キャラクターを作ってみよう
キャラクターもAsset storeで公開されている無料のキャラクターを使い、アニメーションとキャラクターの操作を実装します。
それだけでなく、カメラがキャラクターを追尾する方法までここで行っています。
他のゲームでも同様の手法を使えるのでかなり参考になりました。
7. 敵キャラクターを作って動きを付けよう
キャラクター同様、Asset storeから無料で使える敵キャラクターを使い、攻撃や倒された時などのアニメーションを付けていきます。
更にキャラクターを単に追いかけるだけではなく一定範囲で視界に入った時に襲ってくる実装方法が書かれています。
それもこれらを効率的に実装する方法が書かれているのでこれもまた参考になります。
8. ユーザーインタフェースを作ってみよう
タイトル画面、ゲームオーバー画面だけでなく、この本ではアイテム画面まで作っていきます。
アイテム画面を作るため、敵キャラクターがアイテムをドロップする実装方法も書かれています。
更にキャラクターにライフゲージを追加して残りのHPが見えるようにしています。
9. ゲームが楽しくなる効果を付けよう
この章ではBGM、SEそれにパーティクルエフェクトの付け方が書かれています。
ここまでくると一通りゲームが完成します。
10. ゲームのチューニングを行おう
ゲームが完成したら終わりではなく、色々な端末で動作する事を想定してチューニングを行う方法について書かれています。
この情報はかなり貴重でこれだけでもこの本の価値があると思います。
11. プレイされるゲームにしていこう
ゲームが完成したらゴールではなく、色々な人に遊んでもらえるにはどうすれば良いか?が書かれています。
また、ゲーム開発者なら気になる収益化についても書かれています。
12. ビジュアルスクリプティングを体験しよう
ビジュアルスクリプティングのBoltを使ってスクリプト(C#)を書かない方法でのゲーム開発について書かれています。
内容的にはこんなのもあるよ敵な内容になっています。
13. Unityでのトラブルシューティング
ゲーム開発にトラブルはつきものです。
そんなトラブルが発生した時の対処法について書かれています。
地味にこういう情報は実際にUnityを触っていてありがたい内容だと思います。
まとめ
今までいくつかUnityの教本を紹介してきましたが今までで最もボリュームのある内容でした。
しかしそれらもAsset storeやUnityの機能を使う事で簡単に実装する方法が書かれています。
また、著者が現役のゲーム開発者なのでそこでのこぼれ話がコラムとして掲載されていて、なるほどと思うところも多くありました。
僕は残念ながら完成までたどり着けなかった(敵キャラクターが攻撃してこない実装になってしまい原因不明)ですがまた読み返して原因をみつけようと思います。
Unity入門の1冊目としては大変かと思いますが他の教本をやってみて物足りないと思った方には是非すすめたい1冊です。
コメント